秋葉原無差別殺傷事件
先日の秋葉原無差別殺傷事件の加藤容疑者が携帯サイトの掲示板に3000回以上にわたる書き込みをしていたことがわかりましたが、この書き込みの中に気になった言葉がありました。
「いい人を演じるのには慣れてる みんな簡単に騙される」
「大人には評判の良い子だった 大人には」
「友達は、できないよね」
「ほんの数人、こんな俺に長いことつきあってくれた奴らがいる」
「全員一斉送信でメールをくれる そのメンバーの中にまだ入っていることが、少し嬉しかった」
家庭では、厳しい教育を受け、自分の弱さや辛さを表に出すことができなかった加藤容疑者。親やまわりの大人に認めてもらうため、「いい人」を演じ、大人からの評判はよかったようです。親の要求に応えられず、自分はだめな人間だというようにセルフイメージが低くなっているため、そんな自分とつきあってくれる人はいないと思い、孤独感に支配されていたのでしょう。「自分は生きていてもしょうがない」というような言葉もありました。どんな人間であっても、かけがえのない大切な存在であることを彼は知らなかったのでしょう。
自分を大切にできない人が他の人を大切にできるわけはありません。彼は、屈折した心理状態で、社会を恨み、人を憎み、この凶悪な犯罪に及んだのでしょう。
この事件の動機や背景は現在、捜査中です。同じような境遇に育ってもこのような犯罪を犯さない人はたくさんいますので、一概に家庭や親の育て方に原因があるとは言い切れませんが、一つの要因であることは確かでしょう。
良い人を演じなくても、ありのままの姿であっても自分が愛され、大切にされている存在であることを心の底から感じている人は、セルフイメージを高く持ち、人を愛することができるようになるのです。
幼少期からの親の接し方、育て方が子どものその後の人生にどれだけ大きな影響を与えるかを考えさせられるニュースでした。
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